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2016.05.06 コラム一覧に戻る
【全国証券問題研究会〜第53回浜松大会から第54回山形大会へ】
【全国証券問題研究会〜第53回浜松大会から第54回山形大会へ】

                                              弁護士 内橋 一郎

1.  桜の季節が終わったと思ったら、平戸つつじが咲き誇り、そして薔薇のシーズンを迎えようとしている。初夏と言ってもいい時期であり、神戸のいちばんいい季節でもある。
 やや旧聞に属するが、3月11日~12日に、浜松で開催された第53回全国証券問題研究会のことを書きたい。

2.  大会会場の準備は地元静岡研究会の方に全面的にお任せした。
 ぼくたち神戸執行部は大会前日から浜松入りし、会場側と打ち合わせをし、地元静岡研究会との懇親会をする(地元会との懇親会は普段お話しすることが少ない他会の弁護士と親睦できるよい機会である)。
 1日目(9月2日)午前の入門講座は、初代代表もされた武井弁護士に「証券問題一般入門」、そして金融実務の経験もある浅川弁護士、石塚弁護士に「デリバティブ入門」を担当してもらったが、武井弁護士のキャリア、浅川、石塚弁護士の経験を踏まえた講座はとてもわかりやすく、実のあるものだった。
 昼休みに、今回初めての企画として、お弁当を取りながらの、「ランチョンセミナー」行った。地元浜松で袴田事件に取り組む岡島弁護士、袴田さんも加わってのトーキングである。証券問題とは直接関係しないが、地元の弁護士が取り組むテーマを紹介するコーナーとして位置付けた。刑事弁護は弁護士としての出発点であり、そこでのトーキングは興味深いものとなった。
 午後からは地元会の挨拶、ぼくの基調講演。
 そして地元静岡大学教授から「適合性原則と高齢者保護」また同志社大学教授から「デリバティブ〜その仕組みとプライシング」の講演をして頂いた。高齢者被害、デリバティブ被害は現在、この研究会が取り組む重要テーマである。さらに、デリバティブの講演の理解を深めるため、「対談デリバティブ」として、同志社大学教授とデリバティブ問題に関しては日本の弁護士の中でいちばんの勉強家である中嶋弁護士の対談(インタヴュー)を企画したが、中嶋弁護士がうまく我々が知りたい(あるいは分からない)ことの答えを引き出してくれ、充実した時間となった。
 懇親会は、地元の岡島弁護士が色々と工夫をしてくれ、地元の食材とお酒でもてなしてもらい、楽しい懇親会となった。

3.  2日目(9月3日)は加藤(昌)弁護士の「プロ向けファンド政省令解説」、安枝弁護士による「最判平成17年再考」(適合性原則について判示したリーディングケースの研究報告)。
 最後は、判例報告で、1つはEB債について、金融商品販売法違反の違法を認めた大判27年12月10日。一審で全面敗訴となったものを高裁でひっくり返しての逆転勝訴判決。しかも過失相殺なしという素晴らしいもの。
 2つは、30年債(FXターン債)についての平成27年名古屋地判岡崎支部で、商品性をきっちりと理解した上で、その説明義務違反を認めた素晴らしいもの。
 いずれの判決についても、田端弁護士に解説をしてもらったが、さすがに田端弁護士の解説は深く、かつ元気の出るものだった。
 浜松大会で、神戸研究会が執行部を担当して2回目であるが、前回と同様、充実したものになったと思っている。講師の先生方、地元会の弁護士に感謝したい。
 浜松はあまりなじみがなかったが、とてもいいところだった。
 余談であるが、ジャズ喫茶のトゥルネラパージュは素晴らしくよかったし、うなぎだけでなく、お料理も美味しかった。

4.  第53回浜松大会が終われば、次の第54回山形大会の準備である。
   9月2日~3日の予定であるが、会場選定、企画、依頼、印刷等やることはたくさん
  ある。
   会場の選定は地元山形の研究会にお任せしたが、なにぶん(神戸からは)遠距離な
  で、一度現地をみておきたいので、8月初めに山形までいくつもりである。
   現在、企画を煮詰めている最中ではあるが、前2回がデリバティブにフォーカスし
  たものであったのに対し、山形大会は、いろいろなタイプの証券被害(むろん、デリ
  バティブもその1つではある)の救済をテーマにしたいと考えている。
   山形は、平成20年春、全国先物取引被害研究会で、ぼくがブラッシュアップセミナ
  ーを担当した思い出の地でもある。
   時間に余裕があれば、山形近くにあるワイナリー見学と鶴岡にある有名なイタリア
  料理店にも行ってみたいものだが、どうなることやら。
                                                    

以上

弁護士内橋一郎
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