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2020.1.31 コラム一覧に戻る
医療過誤訴訟勉強帳@ 〜褥瘡予防・管理に関する医療従事者の責任(東京地判H30年3月22日)
弁護士 内橋 一郎

1.  東京地裁H30年3月22日判決、東京高裁H30年9月12日判決(判時2426-32)
・  地裁判決は、病院の医療従事者の褥瘡発生防止に関して次のように判示しました。
(1)  患者の褥瘡管理が、ガイドライン、看護計画及び院内マニュアル等に基づくことからすれば、本件病院の医療従事者は患者に対し体位交換を最低2時間ごとに実施する、体圧分散寝具を使用する、皮膚に異常がないかを確認する義務を負う。
(2)  病院側は、ガイドラインの性質やその推奨度から体位交換を2時間ごとに行う義務はないと主張する。しかしながら本件病院では体位交換を2時間ごとに行うこと、体位分散を図る等の看護計画を設定しており、自ら設定した看護計画等を遵守しないのは相当ではない。
・  高裁判決は、原審の判断の過程や内容に不合理な点があるとはいえず、原審の判断は相当であるとして、原審を維持しました。

2.   備忘メモ
・  褥瘡とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味を帯びたり、ただれたり、傷ができることで、一般には「床ずれ」とも言われている(日本褥瘡学会)。
・  褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版)は、基本的に2時間以内で、体位変換を行うよう勧められる(推奨度B)等を記載している。

3.   感想
・  ガイドラインは、診察当時の医療水準と常に一致するものではないとしても、注意義務違反の判断にあたって一応の基準となる(潮見佳男「不法行為法T」333頁)。
・ ガイドラインと医療水準については、平野哲郎「診療ガイドラインの策定と裁判規範の形成」、桑原博道外「ガイドラインと医療訴訟について-弁護士による211の裁判例の法的解説」が詳しい。
・ 東京地裁判決は、ガイドラインの性質や推奨度から2時間毎の体位変換の義務はないとの被告主張に対し、本件看護計画として自ら設定したものを遵守しないのは相当でないとした。具体的な看護計画に盛り込まれたものは債務の内容をなすとの考えによるものと思われる。
                             

以上

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