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2005.09.01 コラム一覧に戻る
独禁法改正のポイント
独禁法改正のポイント
1, はじめに 
 橋梁工事をめぐる談合事件では、2つの組織に属する47社が談合を繰り返していたことが発覚し、公正取引委員会がメーカーを刑事告発し、これを受けた東京高検は各社を捜索すると共にメーカーと談合担当者を独禁法違反の疑いで起訴しました。この橋梁工事談合事件ではさらに道路公団の副総裁、公団理事も起訴される等官製談合の実態が明らかになりつつあります。談合に加わった建設会社が公団OBの天下りを受け入れて高額な役員報酬を支払う見返りとして、公団と連携した談合組織により橋梁工事を高値で落札するというものです。
 これまでこの種のカルテル、談合は繰り返し行われてきており、今回の談合も「またか」という感想を持たれた方も多かったと思います。しかし、このようなカルテルや談合はフェアな競争を阻害するものであり、また公共工事において談合して高値で落札するという行為は国民にそのツケを回すものであって、国民に対する背信行為であり、到底許されるものではありません。
独禁法は平成17年4月に改正され、18年1月から施行されますが、改正法はこれまで繰り返し行われてきたカルテル・談合等の独禁法違反行為を克服するための規制強化を図ったものです。
以下では独禁法の改正ポイントについて簡単に説明します。
2, 独禁法の改正ポイント
@ 犯則調査権限の導入
 2005年改正で、公正取引委員会に「犯則調査権限」が付与されました。「犯則調査権限」とは犯罪捜査のため、裁判所から令状をとって捜索し、証拠物件を押収することができる権限です。これまで公正取引委員会は通常の行政上の調査権限しか有しておらず、いきなりの立ち入り調査を行うことはできなかったのですが、犯則調査権限が認められたことで有効な証拠収集が期待できます。
A 排除措置命令の強化
 「排除措置命令」とは、公正取引委員会が独禁法違反行為を行っている事業者・事業者団体に対して出す行政命令をいいます。以前は事前に審判を行い、審判審決によって排除命令を命じることを基本としてきましたが、審判手続に時間がかかり、その間、違反行為が続くと被害は甚大となります。そこで、今回の改正では、審判手続を経ずに排除措置命令を行うことができるようになりました。
また排除措置命令違反についての法人に対する罰金額の上限が3億円に引き上げられました。
B 課徴金制度の強化
 課徴金の算定率が違反対象商品の売上高の6%から10%に引き上げられ、また調査開始日から10年以内に課徴金納付命令を受けた業者は15%が適用されるようになりました。
 しかし、米国では、課徴金は対象商品の売上高の15〜80%、EUは総売上高の10%以下とされており、それに比してかなり低いという意見があります。
C 課徴金減免制度の導入
 今回の改正で「課徴金減免制度」(リーニエンシー制度)が導入されました。違反事業者自らがカルテル・談合という不当な取引制限行為について公正取引委員会に対して報告及び資料の提出を行った場合は、最初の報告事業者は課徴金を免除、2番目は50%減額、3番目は30%等課徴金を減免する制度です。
 リーニエンシー制度は米国、EU諸国、韓国、豪州等で導入されており、事件摘発に威力を発揮しているとおり、我が国でも採用されることになりました。  
3, 以上、今回の独禁法改正ポイントを簡単に述べました。
 独禁法は経済活動を規律する経済法の基本法です。独禁法というと、多くの中小事業者の方たちは自分達には関係ないと思いがちですが、納入業者、新規参入業者等の中小事業者に関係する部分は少なくなく、独禁法を見方にした企業戦略を構築することも重要であるように思われます。
本年4月から、神戸・阪神地区の弁護士で、消費者や中小事業者のため、消費者被害や企業間トラブルにおいて、独禁法の規程や趣旨を活用することにより、民事的解決を図ることを研究対象とする「独禁法等・フランチャイズ問題研究会」を立ち上げました。現在は月1回の研究会を開催して研鑽に努めておりますが、中小事業者や消費者の方の相談にものっていきたいと考えています。
                           
(参考文献)諏訪園貞明「改正独禁法」(東洋経済社)、同「ジュリスト1294号独占禁止法改正」2頁以下

以上

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