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2015.10.14
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七つのランプ
7つのランプ
弁護士 内橋一郎
1. 先日、ある証券問題の研究会に参加させてもらった。
講師は、今年、仕組債・外債の勧誘被害事件で、勝訴判決を勝ち取った、若手の弁護士だ。彼は、勝つこと自体容易ではないとされる証券事件を、初めての証券事件ながら、見事な勝訴判決を勝ち取った。
今回の研究会は、遠方から、彼を講師に招いて、研究会、勉強会を行った。証券分野(むろん、証券分野に限らず、各分野でやっているが)では、素晴らしい判決を勝ち取った弁護士等を講師に招き、勝利に至る工夫や努力について、話してもらい(むろん、プライバシーには十分に配慮して上でのことだが)議論し、経験交流して、スキルを高める努力をしている。神戸研究会でもやっているが、今回は他の研究会に参加させてもらった。
彼の報告を聞きながら、若い弁護士さんだが、勝訴判決を勝ち取るだけの、周到な準備と努力をされていると感じいった。勝つべくして勝ったというべきだが、その努力は高く評価されるべきだ。スタンディングオベーションだ。
2. その弁護士さんが所属する法律事務所名が、タイトルの「7つのランプ」に由来する名をつけられているという。
7つのランプとは(これも、その弁護士さんに教えてもらったのだが)イギリスで、
法廷弁護士、判事として、活躍したエドワード・アボット・パーリーの著書「the lamps
of adovocacy」(弁護士の技術と倫理〜弁護士の道の七燈)に、弁護士が道標とすべき、
7つの燈(みあかし)をあげている(そうだ)
その若手弁護士の所属する法律事務所は、その「7つのランプ」に由来する事務所名
をつけられたという。
さて7つのランプとは、�@誠実、�A勇気、�B勤勉、�C機知、�D雄弁、�E判断、�F友情
をいうとのこと。
ぼくも、弁護士になって長くなるが、7つのランプの、1つ1つの言葉に、感じ入る
�@ 誠実−依頼者に対して誠実であること、法律と法廷に対して誠実であること
�A 勇気−依頼者の代弁者として相手方と闘う弁護士には当然求められる。あるときには、依頼者に対しても勇気をもって発言しなければならないこともあるだろう。
�B 勤勉−ぼくたちの仕事は与えられた状況下でベストを尽くすことであって、勤勉であることは当然のことだ。
�C 機知−「the lamps of adovocacy」にどのように書かれているが、知らないが、時には、裁判官や相手方等に対しても、機知が必要な場面がある。
�D 雄弁−弁護士である以上、当然と思われるかもしれないが、日本の訴訟は、裁判の前にあらかじめ書面を交付して、書面を通じて、裁判官等を説得する例が多い(むろん書面であっても雄弁であることは求められる)。しかし、裁判官を目前にして、言葉で、雄弁な説得が必要な局面もある。
�E 判断−その局面で、どのような根拠でどう判断するか。専門家としての冷静で時には勇気ある判断が求められる。
�F 友情−訴訟(戦いの場)とはいえ、人間と人間の関係だ。むろん、依頼者のために、全力を尽くす必要のは当然だが、相手方弁護士に対する信頼、相手方弁護士の自分への信頼は、人間として、法曹としても大事なことだ。
(以上は、「7つの燈」に対する、ぼくの、素朴な感想で、「the seven lamps of adovocacy」にそうあるわけではない)。
3. さて、この「7つのランプ」の中で、どれがいちばん、大切なことだろうか。
やはり、どれも大事だ。どれひとつ削れない。
ただ、ぼくなら、もう1つ加えるかもしれない。
それは、闘争心。
弁護士である以上、いちばん大事なものの1つではないかと思っている。
先般の研究会の若手弁護士の勝訴報告と、the seven lamps of adovocacyの話し
は、とても、刺激を受けた。
弁護士になって、それなりの経験を経てきたとは思うが、the seven lamps of
adovocacyを、道標、燈として、今後も努力していきたいと思う。
以上
弁護士内橋一郎
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